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部員日記

村松悦基:己の中に虎を飼うて居る ーー走ることと立ち止まることのあいだ

こんばんは。
若菜から引き継ぎました、短距離ブロック1年の村松悦基と申します。

若菜は飄々としているという表現が私の中で一番しっくりきます。つかみどころがないわけではないのですが、自分の世界を持っているのだと感じることが多くあります。それでいて緩急がはっきりしているので侮れません。部員日記回してくれてありがとう。いつでも練習付き合います笑。

さて、自分の話もしなくてはなりません。なかなかに厳しいシーズンだったので振り返るのも億劫ですが、今シーズンは一言で自分史上1番に怪我に悩まされたシーズンでした。今までも怪我でうまくいかないことは多々ありましたが、これでもかというほどでした。シーズン初めにハムストリングスの肉離れ、シーズン終わりに内転筋の肉離れ。いかに自分の体が弱いかを痛感しました。「本当にこんな体で陸上を4年間続けていけるのか」考えられずにはいられません。

解散期間中、陸上競技から一旦離れるという選択をした末に見えたことは、「走ることが好き」この一点でした。いつしか「走る」ことが好きなことから、やらなくてはならない「義務的なもの」へと足枷になっていました。陸上から離れるとは言いましたが完全にではなく、解散期間中、早稲田大学と葛飾区が提携して小学生に陸上教室を授業の一環として行なっているものに参加させていただきました。その中で純粋無垢に走ることを楽しむ小学生を見て、自分もそうであったことを思い出しました。また、後輩の活躍も刺激的でした。高校時代の後輩がすごい記録を出す。自分もまだいける。心を奮い立たせる起爆剤になりました。

そんなこんなで自分のクヨクヨした気持ちに終止符を打たなくてはなりません。
この競走部に入ったのも陸上競技を続けるという選択をしたのも自分です。自分で決めたことは最後までやり通したい。今冬は、自分の中に潜むと向き合いながら、「怪我をしない体づくり」を第一に、もう一度自分の走りと向き合いたいと思います。来シーズンこそ、走る喜びをレースで形にできるように。

――己の中に虎を飼うて居る(中島敦『山月記』より)

明日は短距離ブロック3年の由井響さんにお願いしました。由井さんはとても面倒見が良く、頼り甲斐のある先輩です。競技に真摯であるのはもちろん、誰かが悩んでいるときにはそっと寄り添い、必要な言葉をかけてくださいます。先日も、自分が怪我で練習に復帰できず落ち込んでいたときに、励ましの言葉をいただきました。後輩として、これほど心強いことはありません。

由井さんのように、強さと優しさを兼ね備えた人間になりたいものです。

快く引き受けてくださり、本当にありがとうございます。明日はよろしくお願いします。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

寒さが本格的になってきましたが、どうか風邪などひかれませんよう、ご自愛ください。

それでは失礼します。