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部員日記

川上恵麻:ひとり

こんばんは。

鴛渕から引き継ぎました、トレーナーブロック4年の川上です。


先日、増永から回してもらった部員日記を「卒論がやばい」というつまらない理由で断ってしまいましたが、2日後に可愛い可愛い後輩である鴛渕から頼まれ、回ってくるべきものはくるんだなぁとしみじみ思いながら承諾していました。増永、ごめんね。

 

鴛渕は、私にとってもトレーナーブロックにとっても偉大な後輩です。彼女の部員日記にも記されている通り、先日行われたテーピング選手権では3位をとって帰ってきました。私は彼女の誠実さと、直向きに努力する姿勢を尊敬します。3位をサラッと述べてしまいましたが、その背後には毎日練習前に仲間を誘ってテーピング練習をする彼女の姿、全国の様々な講習会に飛び回る彼女の努力、誰よりも率先して新しいノウハウを身につける彼女がいます。私のトレーナーになる夢は段々と変化していきましたが、彼女はとてつもない、歴史に名を刻むようなトレーナーに将来必ずなります。今後も太陽のように眩しい彼女からたくさんビタミンを貰って頑張っていきます。(昨日はレストにも関わらず、写真を撮るためだけにグラウンドに来てくれてありがとう!そうです。彼女は本当に天使のように優しいのです。)引退後も末永くよろしくだ!

 

さて、あと1ヶ月と少しで4年生にとっては最後の箱根駅伝です。

 

初めての部員日記が不安で母に読み返してもらった日も、

初めての帯同で「自分らしくなれない」と先輩に悩みを溢し泣いた日も、

ただ立っているだけで汗が止まらない夏も、

どんなに動いても末端が麻痺する冬も、

寝坊が怖くて眠れなかった日も、

全て、やり直すことも戻ってくることもないと思うと、経験してよかったと心から思います。

 

私は選手の目標に寄り添いたいという漠然とした志で、競走部の学生トレーナーになりました。

中高で取り組んでいた競技チアでは5年程の長い怪我に悩まされ、それでも私を信じ、全てを尽くしてくれたトレーナーのおかげで、夢であった世界大会で優勝を掴み取ることができました。もがき苦しんだ日々に光が当たったようで、とても温かい気持ちになりました。だから私も、選手が輝くその瞬間まで支えられるトレーナーになろうと思いました。

 

でも、4年間を振り返ってみると選手には助けられてばかりでした。

私は弱虫なのに、感情を吐露することも自分から居場所を作りに行くことにも自信がなく、特に1、2年の頃は自分のことだけで精一杯でした。それなのに、選手は「いてくれてよかった」「ありがとう」と私を信じ、落ち込む私を慰めてくれました。決してひとりではない、と気づかせてくれたのはチームメイトのみんなです。

 

だから、残りわずかとなりましたが、私は最後の最後まで、必要な時に欲しい言葉と態度を示すことのできる、選手に寄り添うことのできる、そんなトレーナーになります。チームスポーツしかしてこなかった身として、陸上競技は少し孤独なように思うことがあります。スタートからゴールまで誰も手を貸してくれない;自分一人との戦い、ライバルが目の前にいる景色、陸上競技をしたことのない自分にとって、選手が背負う重荷とプレッシャーは想像もできません。でもそれでも、選手には決してひとりでないということを伝えたいです。最後までみんなが信じていること、どんなときでも応援し続けるし相談にのるということ。

人は自分ごととなった瞬間、(周囲は満場一致でその人のポテンシャルを認めていても)自信をなくすことが多いです。それは、自分だけが今まで上手くいかなかった苦さを知っていて、自分だけが失敗の景色や可能性を鮮明に想像できるからでしょう。でも、そんな日々がなかったら嬉しさも、温かさも、報われた感情も、成功もないと思います。成功は必ずもがき苦しんだ日々から来ます。だから、自分ごととなっても今までの自分を信じて、誰よりも胸を張って欲しいと思います。

 

明日はマネージャーブロック3年の髙尾啓太朗にお願いしました。「〇〇さん」ではなく「先輩!」とみんなを呼ぶ彼を見ていると、なんだか自然と笑みが出てきてしまいます(21歳にして年なのかもしれません...)。引き受けてくれてありがとう!髙尾とはラストイヤーでグンっと仲良くなれて、嬉しいです。彼は、感情を露わにする方ではありませんが、誰よりもみんなのことを気遣っていて、謙虚で、みんなから愛されていて、後輩としてとても心強い存在です。どんな時でもソフトで情緒が安定している彼をこれからも尊敬しているし、引退後も私を忘れないでくれたら嬉しい!と思っています(笑)。あまり溜め込みすぎず、自分を責めすぎず、肩の力を抜いて最後まで頑張ってね。残りもよろしくね!

 

拙い文章となりましたが、お読みいただきありがとうございました。

寒い日々が続きますが、どうか体調に気をつけてお過ごしください。そして、これからも早稲田大学の応援をよろしくお願いいたします。