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吉田新:下萌
こんばんは。熊倉花萌から引き継ぎました、中距離ブロック2年の吉田新と申します。
昨日の部員日記では、滅多に耳にしない内容を紹介文で聞けたので、非常に嬉しいです。
熊倉は高校入学時から都大会で躍動しており、私が今まで最も刺激を受けてきた存在の1人です。高2の関東新人では付き添いとして熊倉の試合に帯同し、その活躍に羨望の眼差しと共に自分自身への不甲斐なさから自己嫌悪を抱くことすらありました。
大学入学後、彼女自身もどかしさを抱えながら走っていることも多いと思います。卒業時には2人揃って笑顔でいられるよう、これからも刺激をもらいつつ、今度は自分からも彼女を鼓舞できるような走りをしたいと考えています。
昨日の紹介にもあった通り、同じ中距離ブロックではあるものの、高校時代よりは言葉を交わすことが減ったかもしれません。しかし、決して興味がなくなったわけではなく、むしろ熊倉の大会結果は他のチームメイトよりも気になってしまいます。
私は彼女の前では自分をさらけ出しているつもりですが、彼女は自身で悩みを抱え込む一面があるようにも感じています。今度、今まで以上に「自然体の熊倉さん」ともゆっくり言葉を交わしてみたいです。
明日のレースは共に頑張ろうと思います。
(この文章は日記が公開されている前日の夜に、明日の記録会への不安や期待と共に書いています)
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この冬はとても充実していました。自分の陸上人生で最も満足のいく冬季練習だったと自信を持って言えます。
一方で、その充実感とちょうど同じぐらいの、得体の知れないプレッシャーが身体を包んでいます。
「これだけ練習ができて、ベストが出ないわけがない」
陸上を始めて13年、800mと向き合って6年。
練習が積めない時期でも毎年自己ベストを更新し続けてきたという事実が、今は希望ではなく、逃げ場のない義務のように私にのしかかってきます。
大学に入り、体育会に所属しているというだけで友人に褒められる機会が増えました。
褒めてもらうことはありがたいのですが、その言葉を素直に受け取れない自分もいます。
私にとって陸上を続けるという選択は、まだ強くなりたいという意志を抱きつつも、どこか消極的な選択肢だったからです。
人生はやってきたことではなく、やってこなかったことのほうが還ってくるものです。
陸上以外の様々な可能性を捨て、歩み続けてきた時間の重みが、今の私から別の選択肢を奪っている。そんなある種の見切りによって、私は今もここに立っています。
私はランナー然とした「陸上を愛する気持ち」や、突出したストイックさを持ち合わせているわけではありません。
時折、自分は「波瀾万丈な競技者」を自称するには、まだ不幸が足りないような気がすることがあります。
もっと劇的な挫折や絶望があれば、自分の立ち位置を正当化し、これまでの結果に甘んじることもできたのかもしれません。
しかし、この組織にいる以上、結果を求められる立場にあります。
かつて早稲田の800mは、日本選手権の決勝に複数人を送り込む黄金時代がありました。しかし現在、全日本インカレでは6年もの間、無得点が続いています。今の私たちは、その歴史の断絶の中にいます。
幸いにも、私たち中距離ブロックは組織の中でも高い自由度と理解をいただいて活動できています。その恩恵に報いるためには、やはり結果で示すほかありません。
花形種目ではない800mというたった2周であっても、結果を出すことはチームへの貢献になります。
けれどそれ以上に、それはまるで自分自身の輪郭を保つための防衛本能のようなものだとも感じます。
堆く積み上げた日々の末に、自分を納得させられるのは、走ることだけなのです。
ありがたいことに、私たちの競走部は陸上界の中でも比較的、注目を浴びる場所にあります。
根底では自分のために走っている私ですが、その結果として、良い時も悪い時も変わらず応援してくれる方々に報いることができるのなら、それが競技者として一番の理想であり、喜びです。
今の私は、素晴らしい先輩や同期というチームメイトに恵まれています。
しかし、今年の中距離ブロックには後輩が一人も入りませんでした。
「強い早稲田の中距離」を取り戻すこと。そして、次の世代が「早稲田で800mをやりたい」と思える土壌を再び耕すこと。それが、残りの陸上生活で私に課せられたもう一つの役割だと思っています。
──「決断」とは選ぶことじゃなくて、選んでそれでよかったって思えるようにしていくこと。
最近読んだ本の中で出会い、何度も反芻した言葉です。
今となっては、陸上が好きかどうかなどという問いは、些末なことのように思えます。
この13年の蓄積が、そしてこの冬の満足感が、間違いではなかったと証明するために。
私はこのシーズン、そして残りの2年半、自分の選んだ道を正解にするために走ろうと思います。
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明日は長距離ブロック・駅伝主将の小平さんにお願いしました。
小平さんは高校時代からの先輩で、地元が近いこともあり、これまで多くの時間を共有させていただきました。
最も印象に残っているのは、初めて練習から一緒に帰った時のことです。武蔵野線の座席に揺られながら、小平さんは「高校陸上の本質」や「チームのビジョン」、そして「私が目指すべき到達点」について、熱く、丁寧に語ってくださいました。あの時いただいた言葉は、私にとって陸上で高みを目指すための大きな覚悟と希望になりました。
大学入学後、時に苦しい時期を過ごす姿も見ましたが、どのような状況下でも目の前の課題に淡々と取り組むその背中は、私にとって最高のお手本です。
また、不思議なことに、小平さんとお話しをしていると、自分でもまだ言葉にできていなかった陸上に対する姿勢や考えが、自然と言語化できます。おこがましい言い方かもしれませんが、小平さんは誰よりもメンバーに寄り添うことのできる、天性のリーダーなのだと感じています。
私も小平さんのようにいつか早稲田を牽引できるよう、精進してまいります。
明日はよろしくお願いします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。








