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千田杜真寿:さらば109代目。
藤好さんから引き継ぎました、短距離ブロック3年の千田杜真寿です。
4年生リレーも終わり、109代目最後の日に回していただき光栄に思います。藤好さんは、部員日記愛読者の中では非常に文量が少ないことで有名です。最後の部員日記も藤好さんらしい部員日記で安心しました。競技では専門種目が違い、共に練習をすることは少なかったですが、彼の走りはまさにセンスの塊。という印象を抱いていました。今シーズンは怪我で思うようにレースに出れていませんでしたが、ほとんど練習無しで出場した400mでいきなり47秒台で走るなど、本当にセンスの塊なんです。社会人になっても電車に乗り遅れそうな時など、遺憾無くその才能を発揮して欲しいですね。
10年間の陸上競技生活お疲れ様でした。また遊びに来てください。
オフシーズン(冬季練習)が始まり、明日の幹部交代式を持って正式に代替わりとなります。未来のことを書きたいとも思いましたが、今回は過去、昨シーズンの振り返りをしようと思います。特に昨シーズン前に罹患したオーバートレーニング症候群について書かせていただきます。
冒頭でいきなりのカミングアウトとなりましたが、今年の3月にオーバートレーニング症候群と診断されました。コーチ陣やチームメイトなど一部の人にしか言っていなかったため、両親を含め、この部員日記を読んで知ったという人が多くなると思います。そもそもオーバートレーニング症候群とは何なのか。一般的には、「長期間にわたって高強度のトレーニングが続いた場合に起こるパフォーマンスの低下で、十分な休息によっても数週間、時には数ヶ月にわたって回復しない状態」と言われています。主な症状としては、「疲れやすくなる、全身の倦怠感や睡眠障害・食欲不振・体重減少・集中力の欠如・安静時心拍数の上昇」などがあるようです。私自身の症状としては、「睡眠障害・起床時心拍数の上昇・集中力の欠如」などがありました。睡眠障害は寝付くのに2、3時間かかる、中途覚醒のような状態が数ヶ月続きました。集中力の欠如に関しては、競技であれば「緊張」が0になることがレースでたびたびありました。緊張しないならいいじゃんと思うかもしれませんが、緊張は自分の力を引き出すのに必要なものです。練習でさえ、多少の緊張があるのにも関わらず、0の状態ではパフォーマンスはほとんど発揮できません。虚無感というのでしょうか。言語化が難しいですが「無」という感じでした。日常生活では、大好きなVaundyのライブに行っているのに全くノれない、楽しめないという状態でした。(ライブ自体は最高でした。)
症状が出始めた当初は、オーバートレーニング症候群と診断されたくないという思いから、しばらくテストや検査を拒んでいました。しかしそのままシーズンインし、大学ワースト記録を連発。藁にもすがる思いでトレーナー陣と相談し、専門医に診断を仰ぎました。治療法が確立されていないため、現状への絶望ともうこのまま競技に戻れないかもしれないという思いが駆け巡っていました。それでも持ち堪えられたのは話を聞いてくださるトレーナー陣やコーチ陣、同期やいろんな人の支えがあったからだと思います。私の復帰プログラムとしては、とにかく休息の割合を最大化することでした。まずシーズン序盤に掲げていた日本選手権で戦うという目標はすぐに諦め、全日本インカレにシフトしました。練習も一日やったら一日休むというサイクルを確立し、一回の練習時間も90分。内容を全体とは合わせず、本当に必要なものだけをひとりで取り組むという形を取っていました。睡眠に関しては7月から薬を服用することでノンストレスで寝ることができています。競技以外では、いろんな人とたわいもない会話をすることを心がけていました。話してくれた人たちには感謝しかありません。このプログラムを続けた結果、8月の合宿から全体練習に合流でき、その後、自己ベストを2度更新、リレーも走らせていただけました。現在は完治しているのかというとオーバートレーニング症候群は判明していないことが多く、わからないというのが現状です。いまだに薬がないと安定した睡眠が取れずにいますが、回復を意識してトレーニングができているため、罹患前と変わらぬ状態にはなっていると思います。
今回、スプリンターのオーバートレーニング症候群の一例として、私の症状や回復プロセスを紹介させていただきました。あまり一般的には知られていない病気ですが、こんなのがあるんだ程度に知っていただけると幸いです。今後身の回りに同じ症状で悩む人がいたときに心無い言葉をかけてしまうことがないことを願います。私の例は上手くいった例ですが、もっと悩んでいる人がいるのも事実です。この部員日記が悩める人の助けの一部になればと思い今回書く決断をしました。執筆にあたり協力して行っただいた山本トレーナーをはじめとするトレーナーの方々、情報提供ありがとうございました。また、復帰にあたり支えてくださったコーチ陣、同期やチームメイト、応援してくださる皆さんにも改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。目標に向け、オフシーズンも邁進して参ります。
明日は、ハードルブロックの盛岡にお願いしました。盛岡とは昨年の冬季も共に練習し、今冬季も共にトレーニングしていきます。部の仕事やプライベートでも話すことが多く、後輩のなかでも一番親しいのではないでしょうか。昨シーズン序盤はお互い怪我などで満足に試合に出れず、苦しい時期が続きましたが、シーズン後半は自己ベストも更新し、110mHでまさかの日本選手権標準突破は私自身とても嬉しかったです。今冬季もきつく辛いかもしれませんが、盛岡と共に乗り越えていこうと思います。
同じ授業でいきなり明日部員日記よろしくと言ったのにも関わらず引き受けてくれてありがとう。(笑) オフシーズン頑張ろう!
長々と綴ってしまいましたは現在は元気に生きています。
気温もかなり低くなって来ました。体調にはくれぐれも気をつけてお過ごし下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また来季トラックでお会いしましょう。