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西裕大:ユニバ体験記
夜分遅くに失礼します。
稲毛から引き継ぎました。短距離ブロック4年の西裕大です。
稲毛は僕が最も尊敬するスプリンターのうちの1人です。僕は彼ほど陸上に真摯に向き合っている選手を知りません。練習に向かう姿勢や身体のケアなど、日々、参考にさせてもらっています。今回のユニバも、日本チャンピオン鵜澤飛羽の代替選手かつ、本種目でない200mでの選出ということもあり、大きなプレッシャーがあったでしょう。そのプレッシャーを0.4秒もの自己ベスト、決勝進出という最高の形で跳ね除けました。素直にすごいと思います。しかし、この1ヶ月、稲毛に200mを教えてきた僕としては、まだまだ伸び代だらけだと思っています。いくらでも教えます。頼ってください。
全カレはカイシンと表彰台独占しよう、まだ負けません。
ユニバの話の前に、本日行われた第99回早慶対校陸上競技選手権大会について触れさせていただきます。
結果は男女ともに勝利という形で終えることができました。普段とは違う8月という時期に行われた今大会ですが、早慶ともに、日本インカレに向けて勢いをつける、いい大会になったのでないかと思います。最後にエール交換として校歌を歌わせていただきました。そのエール交換が全カレに向けて互いを鼓舞しあっているようで、この時期の早慶戦も悪くないと思いながら、校歌を歌っていました。
僕は4×200mRに出場させていただきました。昨年出した日本記録、そしてアジア記録更新を目指してのリレーでしたが、僕のガス欠により"残念ながら"更新はできませんでした。僕と稲毛はもうチャレンジできませんが、後輩たちには今回走ったカイシンやトマス、他にも高須など200が速い選手が多くいます。ぜひ来年以降、更新して欲しいと思っています。
さて、ユニバリレーらしくユニバについて触れさせていただきます。
8月1日より、行われましたFISUユニバーシティゲームズ成都に出場させていただきました。私は200mは20.46で2位、4×100mRは38.92で5位でした。応援ありがとうございました。
超満員のスタジアム、大歓声、今後世界トップで活躍するライバル達、間違いなく僕にとって最高の時間でした。あの景色を、あの時間を僕は生涯忘れることはないと思います。本当に楽しかった、悔しかった、心震えるいい大会でした。この大会は三浦さんが選出されながらもコロナウイルスによる延期で出場が叶わなかった大会です。そのため、三浦さんの想いも背負って走っていました。この大会で20.43という三浦さんを超えるタイムが出せて良かったです。
それぞれのレースを振り返ると、200mの予選では緊張のあまり、動きが硬くなってしまいました。1レーンだったこともありますが、前半に余計な力を使ってしまい、結果的に後半も伸びていませんでした。
準決勝は過去最高のレースだったと思います。後半流した中でも20.43というタイムには驚きました。大前監督と今年の初めから目標としてきた、前半からしっかりと行き、レースを支配する形ができたと思います。
決勝は不甲斐ないレースをしてしまいました。1歩目に右のふくらはぎ、3歩目に左のふくらはぎ、コーナートップで右の内転筋を攣ってしまい、走りとしてはボロボロでした。身体の調子は良かったので、後半でどうにか2位になれましたが、1位の背中は近いようで遠かったです。
4×100mRでは予選では悪くなかったものの、決勝の日の朝に38.5度の熱を出してしまい、ギリギリの状態でした。どうにか午後には37度台まで下がりましたが、正直期待されていた走りは出来なかったと思います。体調管理ができず、チームメイトに迷惑をかけてしまいました。情けなくて仕方がありません。
代表スタッフの皆様やサポートしてくれた菖蒲や井上のおかげで、ボロボロだった僕もどうにか走りきることができました。本当にありがとうございました。
3年前の今頃、僕は競走部で初戦を迎えていました。結果は22.67。中学生でもあまり速くないタイムで競走部生活が始まりました。このようなタイムから今では世界2位、20.43。もっと速くなれる自信もあります。ここまで成長できたのは見捨てずに育ててくださった礒先生や大前監督、岳さんや橋元さんをはじめとするコーチ陣の方々、僕を導いてくださった佐野さんや松本さん、三浦さんをはじめとする先輩方、一緒に切磋琢磨してくれた同期と後輩達のおかげです。本当にありがとうございました。
自分には特別な才能はありません。高校時代もインハイ準決落ちですし、大一も22.6です。しかし、早稲田大学競走部に入ってしまえば、入り方は関係ありません。浪人してようが、遅かろうが皆平等に速くなれる最高の環境が揃っています。3年で22秒6から20秒4です。誰が2年後強いかわかりません。ぜひ、後輩達には自分が世界に行くという気持ちで頑張って欲しいです。そして、僕の取れなかった金メダルを取ってほしいと思います。
明日は同じくユニバシティゲームズ日本代表の井上にお願いしました。
彼は今回のユニバでとても悔しい思いをしたと思います。100mでは予選落ち、4×100mRでは決勝で宮崎との交代。特に、決勝の交代は井上としても走れるようになってきただけにより悔しかったと思います。しかし、悔しそうにしながらも、走るメンバーを精一杯サポートしてくれました。本当にありがとう。
この負けがこの悔しさが井上を強くすると思います。井上なら、この悔しさを強さに変える取り組みができると思います。井上の今後の陸上人生が楽しみです。
とりあえず、今年の残りは全部勝とう。頼りにしています。明日はよろしく。
- これから、早稲田大学競走部は僕たちの代の集大成となる日本インカレへ向かっていきます。今後とも応援よろしくお願いいたします。
長文失礼しました。