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石塚陽士:なぜ自分は走り続けるのか?
こんばんは。
宮岡から引き継ぎました、長距離ブロック4年の石塚陽士です。
昨日の部員日記で、「一番の"文武両道"の体現者」と褒めちぎってくれましたが、宮岡もまた文武両道の体現者の一人です。よく走り込み練習をし、好奇心も旺盛で、部内で唯一僕の研究内容を興味を持って聞いてくれた人物でした。たまにからかってイジってくるところも面白いところです(時には度を超えたものもありましたが)。でも、来年からそう言う人が(研究室外に)いないと思うと先が思いやられますね。10月からために貯めた誕生日プレゼント、2月にはお届けしますのでしばしお待ちくださいませ。
さて、今日はずっと書きたかったことを書きます。
「なぜ自分は走るのか?」
非常に単純な問いです。でも、この問いには千差万別の答えがあり、それぞれの個性が詰まります。
自分の回答は大きく分けて3つです。
①理系ランナーのパイオニア、マイルストーンになる
②世界大会で活躍する
③トップレベルを知った人間が研究者になることで、より競技者視点に立ったニーズに応えた研究成果を出す
少々傲慢な所もありますが、これが自分なりの答えであり、原動力となる部分でした。
順に追っていきましょう。
① 理系ランナーのパイオニア、マイルストーンになる
大層で傲慢な理由に聞こえますが、自分の核となるところでもあります。
まず、理系ランナーが少なすぎます。例えば、箱根駅伝では毎回10人×20チームで200人以上の走者がいますが、その中で理系学部へ進学している人は何人いるでしょうか。どんなに多く見積もっても5人、全体の2%前後といったところでしょう。なぜこんなにも理系ランナーが少ないのかといったら、理系に進むと練習ができず競技力を伸ばせないと思われているからです。この理由で、本当に自分がやりたいことを諦めて文系学部に進む人、反対に大学で競技継続を断念する人を何人も見てきました。
そんなのはおかしくないでしょうか?むしろ、理系的な知識を学ぶことで競技にプラスにはたらくこともあるわけで、競技のために興味を曲げてはいけない。かといって諦める人の気持ちも分からなくはありません。じゃあ自分が一つの例として、マイルストーンとして切り拓けばいい。そう考えて早実進学を決めましたし、大学の専攻も自分にウソ付くことなく決めました。
マイルストーンと言うからには、中途半端な成績は残せません。競技では一線級の活躍をして、学業も真面目に取り組み、それが競技の足を引っ張っていない、むしろプラスの側面もあると思わせなければこのプランは失敗です。だからこそ、向上心をもって競技に取り組んできましたし、逆に学業・研究の方の発信も重視してきました。
完全に成功した、とは言い切れないかもしれませんが、自分なりには、色々と工夫しながら、学業を言い訳にせず競技との両立を4年間やり切ったつもりです。
②世界大会で活躍する
そのままです。自分が入り込んだ世界。そこでトップを追いたいというのは自然な心理ですし、それが親や友人、指導者への恩返しになるのであれば、そんなに嬉しいことはありません。
③トップレベルを知った人間が研究者になることで、より競技者視点に立ったニーズに応えた研究成果を出す
これは私の将来的な夢に関わります。私の夢は食品研究者です。世の中には色々な機能性食品があります。腸内細菌に着目して睡眠の質を向上させる飲料があったり、「時間栄養学」というものに則り生活リズムを整える食品があったり…。これらの製品は、アスリートのコンディションをサポートし競技力向上に寄与します。そういったものを研究して、未来のアスリートの役に立つ製品を世に出す。これが私の夢です。
これまで、トップレベルの競技力を持った人がそういった研究をしていた例はないはずで、これが実現すれば面白いことが起こる。そう信じています。
(正直それはマーケティングの仕事と言われればそれまでですが、研究者が多くの視点、特にユーザーの視点を持っていることは非常に大切だと考えます。)
これらのことが、自分が走っている理由であり、大学を卒業後も大学院で研究をしながら実業団で競技を継続するという選択肢を取った理由でもあります。
これまでも、そしてこれからも自分が大切にしていくところです。
明日は、期待のルーキー山口竣平です。
彼のことを(言葉を選ばずに)一言で表すならば「クソガキ」です。ただのガキではありません。皆さんが想像するクソガキ要素を全て持ち合わせたような人物で、もはや中二病の権化と言っても過言ではないでしょう。
そのクソガキっぷりについては、本人の口や佐久長聖直属の先輩に語って懺悔していただくこととしますが、彼が伊福と意気投合するのも分かるような気がしますね。
でも、クソガキとはいっても、やることはきっちりやりますし、なんだかんだ気が利きますし、なかなか憎めない愛くるしい後輩です。実はビジネスクソガキなのかもしれません。では、明日もクソガキっぷりを期待しましょう。
最後に。今日は区間エントリー発表日でした。初の復路、9区へのエントリーです。
4区リベンジまでは実力を持っていくことはできず、残念で悔しい気持ちを持っていますが、少なくとも過去一年内では一番調子が良いですし、走れると思っています。
あとは調子を上げ切るだけ。早稲田の主力として忘れかけられている顔を、もう一度思い出していただきましょう。
応援よろしくお願いいたします。
※サムネイル写真は早稲田スポーツ新聞会よりいただきました。ありがとうございます。