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宮岡凜太:正解
あけましておめでとうございます。
主将の井上から引き継ぎました、長距離ブロック3年の宮岡凜太です。
井上は珍しい印象の短距離選手だな、と感じています。
僕の中の短距離のステレオタイプは、"ガツガツ・オラオラ系"とでも言えば良いでしょうか。
良い意味で、井上はそれと正反対な選手だと思います。
普段は穏やかで、ブロック関係無く気さくに話し掛けてくれる。喋る言葉も、一言一言考えて話しているんだろうなと感じさせる内容。僕の中のイメージとは異なるタイプです。
でも内には強い想いを秘めている。
主将として臙脂の誇りと責任を感じ、誰よりもチームを考えている。一方で世界を見据え、年末も練習をしているその姿。
付いて行きたくなる選手です。
あと1年間よろしく。僕も一緒に111代目のチームを創っていくよ。
改めて、1月2日・3日は箱根駅伝の応援ありがとうございました。総合順位は4位。目標としていた3位には届きませんでしたが、走った選手はみな襷を繋ぎ切ってくれました。
そして今年も僕は、補欠で終わりました。
1月2日の17時頃、花田さんからの電話で石塚さんのままで行く事が伝えられました。調子が上がってきている石塚さんが走らない理由が無い、と。
それまでの調子は、自己評価120%。復路なら、早稲田記録すら狙って走れる状態だと思っていました。
自分が走る事を信じて疑っていなかっただけに、理解が追い付かない。電話が終わってからたくさんの感情が涙と共に溢れ出てきました。
同ホテルの増永の部屋に行って泣いて。
石原先生・(白石)幸誠・日野さんに電話して泣いて。
両親に電話して泣いて。
何が足りなかったんだろうか。
今年の取り組みが無駄だったんだろうか。
あるいは、
家族に走る姿を見せられず、申し訳ない。
和田さんや日野さん、(伊藤)幸太郎の分まで背負って走れず、申し訳ない。
期待してくれていた皆の想いを裏切り、申し訳ない。
ただただ苦しい時間でした。
大手町に行きたくない。部員と顔を合わせられない。
もう、走りたくない。
それでも3日は観戦はしました。
でも区間10位前後の走りが続き、秒差の4位でゴールした菅野さん。
このチームに何もできなかった無力感。
あるいは僕が走っていれば、という意味の無い結果論すら頭を巡りました。
4年生が嫌いにもなりました。
でも、帰寮した後の打ち上げにて。各4年生から話がありました。
シード落ちを経験して、それでも大志さんを中心にここまで創り上げてきたチーム。
先輩達の言葉には、ひとつひとつ重みや想いがありました。
あるいはどうしても暗い思いを捨て切れず、翌朝に花田さんと話す機会をいただきました。
色々と質問をぶつけ、そして振り返ると、思い当たる節がありました。
上尾後、「これで箱根メンバーだ」という慢心があった事。
だから箱根で100%の走りをするべく、挑戦的な練習はせずに"守り"に入っていました。
だから花田さん視点では、同じ練習消化具合の選手と比べた時には、三大駅伝未経験の僕を選ぶ理由が無かったそうです。
「区間5位以内で走る」と言いつつ、心の中では「箱根を走れれば」というゴールになってしまっていたのだと、実感しました。
そしてもう一度振り返ると。
やっぱり僕は、チーム大志の4年生達が大好きです。
ジョグに混ぜてもらって、食事会にも混ぜてもらって、一緒に出かけたりもして。
4年生ひとりひとりが、あるいはこのチームの雰囲気が大好きなんだな、と。
あるいは(山口)智規はじめ、新たなチームとなる皆も。
泣いている間、黙って背中をさすってくれて。
「来年一緒に総合優勝しようよ」と。
「総合優勝には宮岡が欠かせないよ」と。
僕にとっては憧れであり、かつ両親やお世話になった人に走りを見せる場と思っていただけの箱根駅伝が。
初めて、この111代目のチームメイト達の為にも走りたいと強く思いました。
111代目駅伝主将:智規は「箱根駅伝総合優勝」を掲げました。
ならば僕は、「地元8区で区間賞」
これくらいしないと、チームに何も報えません。
草野さん・日野さん・和田さんはじめ、目標に届かなかった4年生達の想いも背負って走るつもりです。
制限時間は、僕のこれからの一年。
解答用紙は、僕のこれからの一年。
ラストイヤー、期待していてください。
明日は、同じく長距離ブロック3年の増永にお願いしました。
選手からマネージャーになって、でもずっと僕達選手に寄り添ってくれています。練習の計測はもちろん、個人的な相談にも乗ってくれる何でも屋さんです。
2日の夜、ずっと一緒に居てくれてありがとう。
おかげで、少しだけ悔しさが軽減できていたよ。
同じ商学部に通いつつ、実は同じ地元・同じ幼稚園の民。
増永の想いも背負ってこの一年、走るよ。
今回の日記も長くなり、すみませんでした。
改めて、今年も111代目早稲田大学競走部をよろしくお願いします。