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部員日記

岡本漠久:バッ!!

こんにちは、あるいはこんばんは。中島から引き継ぎました。トレーナーブロック2年、岡本漠久です。


中島は不思議な後輩です。近くに住んでいるので帰り道が一緒になったり、最寄り駅周辺でばったり会ったりで仲良くなりましたが、知れば知るほど不思議さが増していきます。

出る大会出る大会で目標を達成。目標達成できない大会の方が少ないと聞いたことがあります。優秀で、向上心が高く、ちょっと変わってる。中島の印象はこんな感じです。でも、天才なのかと言われればそれもまた違います。自分でじっくり考え、競技に向き合い、必要な情報を周りから吸収し、全身全霊で競技を楽しんでいる印象です。

まだまだいくらでもトレーナーとして支えさせてもらいます。資格試験の勉強のアドバイスならいくらでもしましょう!これからもよろしくね。階段からは金輪際落ちないように!!

部員日記、受け取りました!



さて、今回の部員日記の題は「バッ!!」です。ここ最近、面白い漫画が増えてきて困ります。【モノクロのふたり】や【あくたの死に際】。母親からは【君と宇宙を歩くために】という名作を勧められました。それぞれすごく先が読みたいのですが、まだ巻数が出ていないので、物語はまだ発展途上です。もう少ししてアニメ化したり、話題になったら、したり顔で「ん?ああ、あれね。面白いよ。」って言ってやろうと思います。



「お~、怖いねぇ。」「自分を信じない奴なんかに努力をする価値なんかない!」「いいからテーピングだ!!!」


さて、この言葉たち、画面の前の少年漫画好きのあなたなら、脳内再生は余裕ではないでしょうか?


今回は前々回の私の部員日記、「ドンッ!!」「ダァン!!」の続編となる、少年漫画から考えるスポーツ科学「バッ!!」です。


先日、やり投げの選手たちの練習の近くでグラウンドの安全確認の仕事を行っていたところ、やり投げの選手(鶴澤さん、守屋)が練習の合間にこんなことを話していました。

「もし、ワンピースの悪魔の実(特殊能力が手に入る果実)がこの世の中に存在していて、それを一つだけ食べてやり投げを行ったら、どの実を食べた人が勝つんだろう?」

何をバカなことを話してるんだ、、、と思いましたが、正直おもしろくないですか?こういう話。皆さんはどう思いますか?ゴムゴムの実、メラメラの実、キロキロの実。いろいろな特殊能力に思いをはせて現実世界の競技を考えるのは「競技に何が必要か」を考える上ではある意味建設的な作業かもしれません。

彼らの結論は「ヒエヒエの実で相手を凍らせれば完封勝ちできる」というものでした。やり投げないのかい。


でも、純粋に気になります。漫画内のキャラクターがもし陸上競技をやったら、だれが一番優れた結果を出すか、、、?

ということで今回は、漫画(私の知る範囲)の中で一番優秀なキャラクターは誰か!という議題でやり投げについてお話ししていきましょう。


一応条件を付けましょう。


・一般的な人間であること(人型で人間だと一般的に呼称できるもの)

・きちんと陸上競技として成立すること(投擲物がきちんと刺さり、測定が可能なこと)

・やりに何か特殊な状態を付与することは禁止。(やりの改造にあたるため)

・やりはカッチン鋼(【ドラゴンボール】の宇宙一固い物質)で作られているため、「投擲」を行う限り壊れないものとする


この4つで、考察していきます。


やり投げという競技はざっくりまとめると、「やりにできるだけ大きな力積を加え、できるだけ速く、できるだけ最適な角度で投射する」という競技です。


できるだけ大きな力積を、と言って思いつくのはやはり、超人的なパワーを発揮することができる【僕のヒーローアカデミア】緑谷出久(みどりや いずく)が思いつきます。出久は、代々英雄に引き継がれている、[力を貯める特殊能力]の9代目の持ち主です。単純計算でその前の1代目~8代目の力が出久の力に加算された状態で、投擲に臨むことになります。詳しい数値はわかりませんが、力というのは質量×加速度。出久自体の質量は増加しないため、加速度が特殊能力によって増強され、パフォーマンスに反映されると考えることができるでしょう。ただ、さすがに物理的な計算になると私には難しすぎて手に負えないので、純粋に「筋肉の特性筋量、質量を例外としてが常人の約9倍」と考えましょう。それだと投擲物の飛距離は助走距離が通常の9倍(望ましいやり投げの助走路は36m50㎝以上。それの9倍なので約330m)をとれるのであれば、飛距離も9倍となるでしょう。最低記録が高校の私のベスト、最高記録が日本記録程度とした場合、最低522m~最高788m程度の記録が望めると思います。


では、それより飛距離が出そうな人は誰でしょうか。そもそも、「力積」というのは、力×時間。力を長い間加え、速度を最大限まで持ってくることができればいいわけです。

ということは、【ワンピース】麦わらのルフィ。彼はゴムゴムの実という食べるとからだがゴムの性質と同様になる(破断はしない)実をたべ、全身ゴム人間になりました。助走距離を無限にとることができるのであれば、ゴム(体)を伸ばして、その張力を加え続け、

それに付随する速度でどこまででも飛ばすことができる!一位はルフィ!!と言いたいところですが、ルフィはぎりぎり人間です。ルフィが移動することで空気が圧縮されて発生する熱にルフィの腕が耐えることができません。よって、ジェット機が限界といわれる速度、熱の壁:マッハ3までの加速しかできないと考えましょう。マッハ3は時速3672㎞。フィンランドのキロ・ピトカマキ選手が90.33mの投擲をしたときの前方への速度が時速約82㎞。そんな単純なものではないですが、それの概算45倍、4050m付近がルフィの記録といえるでしょう。


ジェット機ぐらいの速度を出しても4キロしかやり投げって飛ばすことができないんだ、、、とおもえますよね。やり投げ(フィールド種目全般に共通します)は対校戦でも資格記録+αを試合で出すことができれば、入賞ラインに立つことができます。それだけ技術のピーク、肉体のピークを試合にうまく合わせることが重要になってくるということです。ここ最近、私は【ピーキングのためのテーパリング】という本でがっつりピーキングについて学びました。非常に面白い本でした!さて、これを読んでいる競走部員の皆さんは【ピーキング、テーパリング】に関して、知りたくなったんじゃないでしょうか。いつでも教えます、聞いてくださいね!


、、、え?結局一位はだれかって??

実はもうこの書き始めから私には一位が決まっていたのです。【ワンピース】の海軍大将、黄猿が最強なのではないかと。黄猿は自身を「光」と同じ特性を持った人間になれます。なので、その速度で投擲まで完璧に行うことができれば時速約10億㎞での投射。ピトカマキ選手の投射速度を参考にすると、約1300万m。私にはこれ以上の飛距離を出しそうなキャラクターを見つけることができませんでした。


ちなみに100mでも、200mでも、10000mでも、高跳びでも幅跳びでも、なんでもですが、黄猿が一位です。光の速度に勝るものはありませんね。この議論、なんだったんでしょうか。もし「黄猿」よりもやりを遠くに飛ばせそうなキャラクターを見つけたぞ!!という人は、いつでも私に連絡をください。



明日は競走部111代目主将の井上さんにお願いしました。


井上さんから「ばくー。」と声をかけられると私はトレーナー戦闘モードに入ります。それは偏に、井上さんが私に「プロのトレーナーである事」を求めて頼ってくださることに起因しています。

井上さんは集合やミーティングなどで、普段から「スタッフもプロ意識をもって取り組んでください」と口にされています。大学生とはいえ、競走部の選手はアスリートです。そのアスリートを支えるためには、私たちは学生のお手伝いさんではいけない。「技術が乏しい、経験がない」そんなことは重要ではなく、トレーナー・マネージャーとして役割を全うする意識があるか否かが大事なのである。私はそのように井上さんの言葉を受け取っています。

井上さんはアスリートとして、自分の感覚をベースに様々な事柄に対して「どうにかしてくれ」という要望をいただきます。私はトレーナーとしての知識をもって、「こうではないか」「ああではないか」と提案し、実際にトライ&フィードバックをしてもらい、より井上さんの理想に近づけていく作業をします。その時間が、トレーナーとしての私の命を、一番燃やしているときに思えて、たまらなく楽しいのです。


明日は、部員日記、よろしくお願いします!


花粉症がひどくなり、私の粘膜は瀕死です。皆さんも敵徹な対処をして、寒暖差、花粉症を乗り切りましょう。それでは失礼いたします。