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部員日記

西徹朗:もう寒いのは御免

こんばんは。富樫より引き継ぎました、ハードルブロック4年の西徹朗です。


富樫は昨日の部員日記で「私は徹朗さんに認識されているのか」と述べていましたが、どうやらお互い様のようです。私も今回富樫から部員日記を回されたことで、良かった富樫に認識されていたと嬉しく思ったほどです。話は変わって、富樫はすごく仕事ができる人間です(グランドで見る限り、私はそう認識しています)。ハードルの動画撮影を頼んだら2つ返事で応えてくれるし、タイム計測を頼んだら他で手が一杯な中でも時間を作り必ず来てくれます。最初の頃は富樫のことを認識していなかったかもしれませんが、早いことにもう3年目です。富樫の存在は練習の中で無くてはならないものになりました。普段の恩返しも込めて明日のレースは絶対に勝たないとな、と強く思いました。




前回の部員日記からほぼ2ヶ月が経過しましたが、その間に多くの貴重な経験をさせていただきました。オセアニア遠征、沖縄合宿、南京世界室内、全て私一人では実現することのなかったものです。私のことを支えてくださる方々にはいつも頭が上がりません。本当にありがとうございます。


これらの出来事ひとつひとつについて書いてしまうと文章があまりにも長くなってしまうことが目に見えているので、この2ヶ月を過ごして私が感じたことについて書いていきます。


「彼を知り己を知れば百戦危うからず」


兵法書で有名な『孫氏』の中の一節です。この言葉には、戦う場合には自分と対戦相手の両方についてよく知っておくことが大切だ、という意味があります。

私はこの期間「己」についてはよく理解していたつもりです。ですが、「彼」について知ろうとしていませんでした。終わってみて初めて気づいたことです。


主に世界室内選手権についてです。


初めての日本代表、平然でいたつもりでしたが、少し浮き足立っていたのかも知れません。私は必要以上に相手を大きく見ていました。まるで相手は特殊な力を持った別次元の存在かのように。もちろん持ちタイムでは自分より上の選手がほとんどです。自己ベスト、あるいはそれ以上のパフォーマンスを発揮しないと勝負の土俵にすら上がれない、そこに関しては十分に理解していたつもりです。予選のスタートリスト、私はホロウェイ選手の隣、それ以外の選手も全員持ちタイムが自分より速いということが前日に分かりました。この時の私はまるで魔王討伐に向かう勇者の心持ちでした。ですが、それが落とし穴だったのです。前日練習、当日のアップともに普段の試合よりも気合が入ってはいましたが、それと同時に大きな不安もありました。本当に今の状態で大丈夫なのだろうか、レースになるのだろうか、と。やる気が先行していましたが、私は自分を信じ切れていなかったのです。アップを終えて招集所に行き、そこで初めて気づいたのです。


そう、彼らも私と同じ人間だったということに。


招集所に現れたホロウェイ選手、よく見ると目は2つ耳も2つ、手脚も2本ずつ、何なら身長すら私とほぼ同じでした。ですが気づいた時にはもう遅く、自分の持ち味を出せないまま試合は終わってしまいました。


私は目を背けたかっただけなのかもしれません。自分と相手との「本当の」実力差を。だから「彼」について知ろうとせず、ただ「速い人と一緒に走るから頑張らないと」という単純な話で片付けようとしてしまったのです。


対校戦やグランプリ、日本選手権などでも同じ事が言えます。相手を必要以上に大きく見てはいけない、そうしているうちは絶対に勝つことはできない、世界大会に出たことでそのことを改めて思い知らされました。この学びを活かすも殺すも自分次第です。対校戦で勝つ、日本代表になる、そのために何が必要かを考え続けていきます。



明日は今季最初の対校戦である東京六大学陸上が行われます。インカレ・箱根駅伝の総合優勝を目標に据える競走部の今後を占う重要な試合です。総合優勝に貢献できるよう、私も力の限りを尽くして走ります。

皆さん、早稲田大学競走部の応援をよろしくお願いします。そして明日、吉報を待っていてください。



明日は跳躍ブロック2年の佐々木秀晟にお願いしました。突然のお願いを受け入れてくれてありがとう!!

普段秀晟と一緒に行動することは少ないですが、私に相談を持ちかけてくれたり、この前は新しいポールを買うことについて話してくれたりなど、かなり好意的に接してくれる後輩です。

棒高跳びは大変な種目だと思います。陸上競技で唯一道具を使用するし、時には外部で練習したり、試合にために遠くまで行ったりと、他の種目からでは想像もつかない苦労があると思います。また冬季練習中に怪我があったりもしたなか、秀晟は日々練習に真面目に取り組み、着々と調子を上げてきています。最近の練習でも目を見張るものがあります。是非とも今シーズンの飛躍に繋げて欲しいです。

まずは明日、東京六大学で勝とう!


最後までお読み頂きありがとうございました。

更新が遅くなり大変申し訳ありません。

それでは、失礼します。