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大川寿美香:One早稲田、最終章

↑懐かしき3年前の早慶戦です。
こんばんは。
白石から引き継ぎました、ハードルブロック4年の大川寿美香です。
正直に言うと、前回竹から回ってきたとき、これが最後だとは思いたくなく、「きっとまた次がある」と淡い期待を抱いていました。なので今回こうして再び回してもらえて本当に嬉しいです。
白石は、短距離・長距離全体の主務として職務を全うしてくれました。事務作業の精度もさることながら、精神的な支えとしての存在感は抜群。その場にいるだけでみんなを笑顔にできるのは、もはや特技です。明るく前向きで、気づけば長距離と一緒に走っているし、短距離の集合にも顔を出してくれる。「どこにでも現れる主務」として、短長問わず愛されています。
そして妙に嬉しいのが、以前私が話したゆで卵の話を覚えていてくれたこと。集合の場では、自分の言葉で誰かのプラスになればと思ってきましたが、まさか卵の話までプラスに変換してくれるとは思いませんでした(笑)。深イイ話を書こうとしたら、部員日記が過去最高レベルに長文になってしまったので割愛します……。
短距離は代替わりですが、長距離はここからが本番。白石、最後の最後まで頼みます。そして引退してもOne早稲田の旗は、全力で振り続けます!!
私が早稲田を志した原点は、高校1年生の頃にさかのぼります。当時、東京の先輩方であり“ゴールデン世代”と称された川村さん、津川さん、清水さんが、全国の舞台で華々しく活躍していました。一度も勝てなかった、遠く手の届かない存在の先輩方がそろって早稲田に進学すると聞いた瞬間、
「一緒に走りたい。一緒に練習したい。そして、憧れの臙脂のユニフォームを着たい。」
そう強く思ったのが、私の早稲田への最初の一歩でした。あの頃の私に一言かけるなら、「思ってたより波乱万丈だぞ」ですね(笑)。
1年目は毎日辞めたいと思うほど結果が出ず、関東インカレは最下位。帰りの電車の座席がやけに固かったのは、気のせいではありません。盛岡の部員日記にもありましたが、入部当初は練習についていけず、Slackでメンションされ別メニュー行き。練習動画では毎回フレームアウトし、最後まで映っていた試しがありません(笑)。
そんな私に親が一言。
「チンたら過ごしてたら、何も残せず終わるよ」
この一撃が効き、2年目は関東インカレで大幅ベスト更新の2位入賞。怪我もありながら全日本インカレでも2位に入りました。
3年目は膝の再発で「完治は不可能」と宣告されるも、全日本インカレに間に合わせ、やれることは全部やりました。
4年目は自己ベストこそ更新したものの、理想には届かず。それでも振り返れば迷いなく言えます。「早稲田で本当に良かった」と。
女子主将として過ごす日々の中で、壁にぶつかり、悩み、眠れない夜を過ごすこともありました。どうすればチームをより良くできるのか、自分の選択は正しいのか、その答えを探し続ける時間は時に孤独で苦しいものでした。それでも歩みを止めずにいられたのは、近くで支えてくれる仲間と、変わらぬ応援があったからです。
清水奈々子。
彼女は誰よりも私の近くで寄り添い、支え続けてくれた存在です。
文章の表現力はもちろん、その一言一句に込められた深い思慮と温かさには、何度も心を動かされました。
その背景には、表には見えない膨大な努力と臙脂への揺るぎない愛情があります。
私が迷い立ち止まりそうになった時、彼女の紡ぐ文章や何気ない言葉が、暗闇に灯る光のように私を前へと導いてくれました。
その存在に、私は幾度も救われました。
ありがとう。
引退試合は、8/20のトワイライトゲームズに決めました。いつを最後にするか、本当に悩みました。けれど最後は、これまで本気で競い合ってきたライバルたちと同じレースで終えたいという想いが勝ちました。
残された時間はわずかですが、悔いのない形で競技人生を締めくくれるように。
これまで支えてくれた全ての人に感謝しつつ、最後まで全力で走り抜きます。
ゴール後はたぶん笑ってます。
酸素はほぼゼロですが……。
井上の紹介を書く前に…
盛岡さん。貴方が言うように、私たちは自他ともに認める“不仲”ですが、盛岡がいなければ111代目は成り立ちませんでした。ぶつかることも多かったけれど、その裏で全部回してくれていたのは知っていますし、何度も助けられました。直接言うとお互い強がるので、ここでこっそり伝えます。
同じ代で過ごせて本当に良かった。心からありがとう。
引退後は、きっと…いや絶対、仲良くできると信じています。
4年生リレーの鳳を飾るのは、我らが主将・井上です。
包み隠さず言うと、正直、主将就任前の井上は少し怖かったです。言葉の端々から伝わる責任感、まっすぐな視線、そして放たれる迫力。
「この人、近づくより少し距離を置いた方が安全かもしれない…」と本気で思っていた時期もありました。
でも主将になってからの井上は、その印象を良い意味で覆してくれました。誰よりも頼れて、安心できて、背中を預けられる存在。この1年間ずっと「One早稲田」を体現し続け、結果を残すだけでなく、背中で、行動で、そして言葉でチームを引っ張ってくれました。
海外遠征が多い中でもすぐにLINEで連絡をくれて、距離を感じさせない支え方をしてくれたのも忘れられません。そして何より、くしゃっとした笑顔から見える歯。あれを見るとこちらまで元気になります。
今だから言いますが、就任当初、まさかこんなに自分が集合の言葉を言うとは思っていませんでした。
(井上:だって海外行ってたし)
結果的に、成長できたってことで。笑
貴方が主将で、本当に良かった。
一緒にタッグを組んでここまでやってきて、楽しいことも、大変なことも、きついこともありました。でも振り返れば、そのすべてが私にとって大切な時間で、今の自分を作ってくれたものばかりです。
正真正銘、間違いなく一番の「ありがとう」。
そして貴方は私にとって、いちばん尊敬できる人です。
これからの競技人生も、ずっとずっと応援しています。
これが、私の最後の部員日記となります。
長く拙い文章でしたが、最後までお読みいただき本当にありがとうございました。
明日はいよいよ、111代目として最後の対抗戦・早慶戦。多くの4年生にとっては引退試合です。これまで積み上げてきた日々、込めてきた想いを是非感じてください。直接でも、遠くからでも、皆さんの応援は必ず私たちの力になります。
どうか心を寄せて、一緒にこの最後の舞台を最高の空気で包んでください。応援よろしくお願いします。